※字幕の色説明で”Sikez”になっていますが、正しくは”Sikezz”です。
今回は、GildersonsがNRGに移籍したTeam Liquidにて、最近ほぼ全ての大会で3人目として出場している、パッドプレイヤーのSikezzを取り上げてみました。
感度はプロ選手に最も多い4-4で、4-3のGildよりADS感度が1上がった状態ですが、役割はほぼ変わらず、ファイトの勝率を上げることが期待されます。
使用したクリップは彼自身がTwitterに上げているもので、最近の映像はあまり残していないようなので、最長1年ほど前まで遡ります。
ADS感度4らしく、相手が激しく左右に動いていても対応しており、その分親指で細かい動きをしなければいけない部分も、完全に操っている印象です。
(ただ、直近のOversightという大会のアーカイブを見てみると、移動中に4-3を4-4に変えるシーンを見つけました。実は今になって感度に迷っている可能性があります。)
大会の出場経験は2021年からと新しく、しかしプロシーンには既に友人が多い印象です。世界大会にも足を運び、色んなプレイヤーと写真を撮っていました。(https://twitter.com/sSikezz)
これは、特定の組織には所属していなかったものの、トップレベルのランカーとして十分実力が評価されており、有名なプロとも一通りプレイを共にしたことがあるためです。
たしかプレデター1位の経験もあったはずなので、プロ達としても、一緒にプレイしていて何ら遜色ないパッドプレーヤーとして、好意的に認知しているようです。
目立った戦績で言えば、日本選手もニューヨークに遠征してプレイした、FFCGC Globalという大会で、Team Liquidとして1位、さらに、ImperialHalと並んで24キルの大会キルリーダーも獲得しました。
Gildが入って今までで最も調子が良い、2位のNRGを抑えての1位なので、飛びぬけた結果であることは間違いなく、また、そのNRGからキルリーダー3位と4位が出ているのも恐ろしい所です。
大会自体のTierで言うと、Sikezzを入れて戦った8月以降の大会は全てB Tierではあるものの、それら7大会全てで4位以内という好成績をキープしています。
Sikezzが正式にTeam Liquidに加入することになるのも、そう遠くはない気がしますね。
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万が一彼がTeam Liquidに入らなかったとしても、先日紹介したSSGと並んで、世界大会以降に調子の良いチームとして、TLを紹介しない手はないでしょう。
Apexプロコミュニティの中でも、Hakisと並びかなり年長なIGL Nocturnalと、NAのキーマウプレイヤーの中でも最高のエイム力を持っている、FunFPSが所属しています。
NocturnalはHakisと同じく、年長なわりにはチームでは最もキレやすいタイプの人物ですが、むしろそのような性質の人だからこそ、アラサーになっても競技プロを続け、闘志を燃やし続けられるのかもしれません。
彼は800DPIの1.0と低感度の設定を使用しており、エイムが特別良いイメージはありませんが、PCクラッシュで振るわなかった世界大会 Raleigh Winners Bracketにて、そのリーダーシップでチームを勝利に導きました。
(https://youtu.be/SPyWbHuX_3M)
「Team Liquidは所属選手を家族のように見てくれる、数少ない組織だ」と言っていたこともありましたが、実はGildが抜けることになって一番キレていたのも彼でした。
当時は「Gildがトライアウトに受かろうが落ちようが、俺らは二度と一緒にプレイしない」と言っており、可愛さ余って憎さ百倍だったのかもしれません。
また、試合の際はコーチとの話し合いもよく行っており、特に使用レジェンドに関してはかなり論理的に、視聴者に説明できるレベルまで詰めています。
具体的に何を使っているかは、後に書きましょう。
FunFPSは知る人ぞ知るNAの最強メカニクスプレイヤーの1人で、Apexの翻訳チャンネルが現れだした初期から、とんでもないクリップを見せていた記憶があります。
“Fun”という名前からも分かる通り、大会などの緊張するシーンでも楽しむことを忘れず、軽口を飛ばすような余裕のあるプレイヤーです。
TLの雰囲気の核となっている人物で、ジブやキャッスル等防御キャラを担当していることもあり、屋台骨と言っても差し支えない超重要なメンバーと言えます。
以前紹介したThe Apex Podcastにも出演しており、父親の影響で幼い頃にPCゲームを始め、FPSのプレイ歴が長いことを明らかにしていた他、自身は普通に働く人生が続くと思っていたようで、プロになるなんて考えもしていなかったらしいです。
実際、世界大会などで紹介される時も、長い間エンジョイ勢のストリーマーだったと触れられることが多いのですが、彼のプロになるまでのストーリーを聞くと、当たり前のようにプレデターだった所から始まるので、何というか「才能が半端ないんだろうな」と思わされます。
他タイトルですが、プロ選手に「ダイヤで止まっているのですがアドバイスありますか?」と聞いて、「ダイヤで止まったことがないから分からない」と答えたという話は有名ですね。LoLでしたっけ?
(NAでもう1人のメカニクス最強プレイヤー・Albralelieも、才能型のイメージです。というか、これだけ上手い選手の中で、強さだけでトップに上げられるプレイヤーは、おそらく生まれつきの空間把握能力がかなり高いと思います。
アルブラはそれに加え言語能力も高く、相当頭が良いタイプでしょう。メンタルが病みやすいのも、むしろそれを証明しているような。)
ちなみに、FunFPSの感度は400DPI・2.2。ADS感度は2台前半にするだけでめちゃくちゃ当たりやすくなるのは気のせいではないはずです。
Rasも倍率換算で2.1ですし、キーマウエイムのスイートスポットだと感じています。
そして、彼ら2人に加わったのが、Sikezz(サイクズ)。
彼が加わった大会を2つほど見ましたが、劇的に変わったのは戦い方の方ではなく、雰囲気・コミュニケーションというソフト面です。
Gildの動画でも述べたかもしれませんが、GildとNocturnalは年齢が10個近く離れており、Funとも5個ほど違うので、特に大会では常に恐縮している感じで、パフォーマンスが発揮しづらいだろうなと思っていました。
しかし、SikezzはFunとほぼ変わらない年齢で、かつ、プロでないにも関わらずプロに友達が多いほどのコミュ力の持ち主。その結果、和気あいあいとした空気がめちゃくちゃ増して、みんなやりやすそうに見えます。
Gildは先輩に気を遣うまともさを持っていると同時に、内心では「自分が世界一うまい」と思っているようなプレイヤー。(The Apex Podcastより)
火力だけ見れば自分の方が圧倒的に高いのに、彼から見たらもはやおじさんの先輩プレイヤーに怒られながらプレイするのは、しんどいシーンもあったのかもしれません。
今回のGild→NRG、Sikezz→Liquidは、本人たちから見るとやりやすいチームに入れた形になるので、元々いたプレイヤーを含め、悪くない動きだったのではないでしょうか。
GildもNafenと同世代で、気の合う人がいればはっきりと物申すタイプなのは、元々毒舌なSweetに少し似ており、収まるべきところに収まったのかなという感じがします。
やはり人間、時間はかかれども結局似た人同士が引き合うものなのかな、と社会の仕組みを見た気持ちでした。
とにかく、TLが軽口を叩いたりおどけたりしながらゲームを楽しんでいる姿が増え、よりFunFPS節が感じられるチームになったので、結構オススメのチームです。
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最後にLiquidの戦い方ですが、基本的には正統派のチームで、SSG(https://youtu.be/NcsXy9Dqsh0)に近い感じだと思います。
ですが、他のチームと少し違うのが、ストポでローバを使う所です。
彼らのランドマークはカスケードと、他より物資が少なく、その代わり様々な方面へのアクセスが優れているPOI(地名)です。
そこで、初動漁りを素早く終わらせ、安置内の好ポジションを早めにとっておき、他チームが戦闘を行っている所に牽制を入れながら、ローバウルトで戦利品を手に入れます。
ローバの役割は元々Gildがやっており、Nocturnalがヴァルをやっていたのですが(ImperialHalと同じく、IGLとして情報を多く取るためと予想)、今はNocがローバです。
Sikezzはマップ関わらずヴァルをやっており、私もそちらの方が良さそうだなと思いました。
また、最新の大会では、エッジでホライゾン・シアを使用しました。TLのことなので、コーチとの綿密な打ち合わせがあって使っているのでしょうが、結果的には流行りの構成そのままですね。
個人的にはTLの色に合わないと思っており、やはりFunに防御キャラを使ってもらう方が安定するのではないでしょうか。(Furiaとは、性格・キャラからして全く違うチームだと思います。)
さらに、コーチのHodsicはApexコーチの中でも現役プロ顔負けの実力を持っており、彼が出ざるを得なかった大会でも2位と、異次元の結果を叩き出していました。(彼はキーマウ)
IGLが事実上コーチも兼任しているようなチームが多い中、優秀なコーチは明らかなアドバンテージなので、今後も頑張って貢献してほしいと思います。
(ちなみに、ほぼ確定新メンバーのSikezzと、コーチHodsicの魅力は、声です。
Sikezzは声だけ聞くと瘦せ型で背が高い爽やかなイメージなのですが、実物はけっこうがっしりしてます。
Hodsicはダンディな低音が魅力で、個人的にApex界で声が一番かっこいいのはBaronfulだと思っていましたが、Hodsicも負けてません。)
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今回は以上です。Liquidは前から好きで、動画を上げた時もあったのですが、知名度が低いみたいで、思ったより見てもらえないこともありました。
ですが、Sikezzが参加するようになってから、”楽しむプロチーム”というキャラができつつあり、そこを楽しんでもらえたら嬉しいです。
ご視聴&お読みいただき、ありがとうございました!
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海外ストリーマー様のApex配信で面白かったシーンを編集し、翻訳付きでお届けしています。
字幕はできる限り元の発言に忠実に作りますが、早口・声が重なっているなど読みにくくなると判断した場合、簡略化や意訳をしています。
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配信元:https://www.twitch.tv/sikezz
BGM : MusMus・nakano sound
#teamliquid #Nocturnal #FunFPS